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子宮頸がん検診のやり方は?当日の流れ・所要時間・受診前の準備まで解説

子宮頸がん検診とは、子宮の入り口にあたる子宮頸部の細胞を採り、異常な細胞がないかを顕微鏡で調べる検査です。細胞を採る操作そのものは1分ほどで終わります。初めて受診する方に向けて検査で行うことや当日の流れ、かかる時間、意識しておきたい注意点などを解説します。

この記事でわかること

  • 子宮頸がん検診はどのように行うのか、どのくらい時間がかかるのかがわかります
  • 検査時の注意点や当日の流れがわかります
  • 子宮頸部細胞診・HPV検査それぞれの検査の内容がわかります
  • 結果に「要精密検査」と書かれていたとき、次に何が行われるのかがわかります

婦人科の検査と聞くと身構えてしまう方は少なくありません。ただ、子宮頸がん検診で実際に行われることは限られています。内診台に上がり、医師がブラシやヘラで子宮頸部の表面をこすって細胞を採る。検査の中心はこれだけです。

なぜ細胞を採って調べるのかを知っておくと、この検査の意味がわかりやすくなります。国立がん研究センターのがん情報サービスによると、子宮頸がんの発生には、その多くにヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関連しています[※1]。ただしウイルスに感染しても、多くの場合、感染に気づかないうちに自分自身の免疫の働きによって自然に排除します[※1]。感染がそのままがんにつながるわけではありません。

問題になるのは、ウイルスが体内に残り続けた場合です。長期間感染した状態が続くと、その後数年から十数年かけて、がんになる前の状態(前がん病変)を経て子宮頸がんが発生することがあります[※1]。発症までに年単位の時間がかかるということは、その途中で見つける機会があるということでもあります。

子宮頸がん検診は何をする検査?

国の指針にもとづく子宮頸がん検診は、20歳以上の女性を対象に2年に1回、細胞診で行われます[※2]。子宮頸がん検診の中心となるのは「細胞診」です。子宮頸部をブラシなどでこすって採取した細胞をガラス板の上に広げ、色素で染めて顕微鏡で観察します[※4]。手術のように切ったり縫ったりする処置は行いません。

細胞を採る操作そのものは1分もかからずに終わります。医師は腟鏡(ちつきょう。クスコとも呼ばれます)という器具で腟を開いて子宮頸部を目で確認し、そこへブラシやヘラを当てて表面をなでるように細胞をこすり取ります。子宮の奥まで器具を入れるわけではなく、触れるのは入り口の表面だけです。

大部分の子宮頸がんはCIN(子宮頸部上皮内腫瘍)やAIS(上皮内腺がん)という状態を経てからがんになるため、細胞を採取して調べることで、がんの前段階でその兆候を捉えることができます。この時期には症状がなく、おりものや出血、痛みもありません[※3]。自覚症状のない時期に定期的に受けることが重要です。

検査を受ける方法と検査の流れ

子宮頸がん検診は、国が推奨するがん検診の一つとして、各自治体の検診や職場の健診オプション、医療機関の人間ドックなどで受けることができます。検査そのものは数分で済み、おおまかに次のような流れとなります。

ステップ 内容
1. 問診票の記入 生理周期、妊娠の可能性、過去の検診歴、気になる症状などを記入。
2. 内診台へ 自動で動く椅子に座り、脚を開いた姿勢をとる。カーテンで仕切られる施設が多い。
3. 細胞の採取 医師が専用の器具で腟を開き、ブラシやヘラで子宮頸部の細胞を採取する。
4. 結果の通知 採取した細胞を検査機関で調べ、結果が届く。

子宮頸部の表面をこすって細胞を採るため、検査後に少量の出血が見られることがありますが、多くは短期間でおさまります。麻酔を使わないため休憩の必要もなく、その日から入浴・仕事とも普段どおりで問題ありません。万が一出血量が多いときや出血が長引くときは、受診した医療機関に相談してください。

検査の種類と、それぞれでわかること

子宮頸がんを調べる検査には、細胞診のほかに「HPV検査」があります。細胞診は今の細胞の状態、HPV検査は将来の発症リスクとそれぞれの検査でわかることが違います。

子宮頸部細胞診 ハイリスクHPV検査
調べているもの 子宮頸部から採取した細胞の形 子宮頸がんの発症原因となるHPVの感染の有無
わかること 現時点で、がん細胞や、がんになる前の細胞の変化があるかどうか 将来がんが生じるリスク

細胞診には、従来のガラス板に直接塗る方法のほかに、採取した細胞を保存液に入れて処理する「液状検体細胞診」があります。細胞を液体の中に回収するため、同じ検体で後からHPV検査を追加できる点が違いで、進興会ではこの方法を導入しています。

HPV検査については、受け方の選択肢が広がっています。2024年4月より、厚生労働省の要件を満たす一部の自治体に限り、HPV検査単独法も住民検診で実施できるようになりました[※6]。対象は30歳以上で、結果が陰性であれば次の検診は5年後でよいということになっています[※2]。お住まいの市区町村がどちらの方法を採用しているかによって受けられる検査が決まるため、自治体から届く検診案内を確認しましょう。

受診日はいつ選べばいい?前日・当日の準備

子宮頸がん検診で最も気をつけたいのは、生理中を避けて予約することです。経血が混じると細胞が正しく判定できず、検査をやり直すことになる場合があります。生理が終わってから次の生理が始まるまでの間に受けるのが確実です。

前日には、次の3点も控えておくと安心です。

  • 腟内の洗浄を避ける:洗い流してしまうと、判定に必要な細胞が十分に採れないことがあります
  • 性交渉を避ける:同じ理由で、採取できる細胞の状態に影響することがあります
  • 腟用のクリーム等を使わない:薬剤が残っていると、顕微鏡での観察の妨げになることがあります

服装は、上下が分かれていて脱ぎ着しやすいものを選ぶと当日が楽になります。ワンピースは全部脱ぐことになるため、スカートやゆったりしたパンツのほうが着替えの手間が少なくて済みます。また問診で答えられるように、最終の生理の日を事前に確認しておくと、慌てずに済みます。

結果の見方と、要精密検査と言われた場合

結果に「要精密検査」と書かれていても、がんと診断されたわけではありません。細胞診はあくまで細胞の形から異常の可能性を拾い上げる検査で、確定診断は精密検査で行います。

細胞診の結果は「がんの疑いなし」または「要精密検査」に判定されます[※2]。HPV検査単独法を採用している自治体では、「精検不要」「要追跡精検」「要確定精検」の3つに分類されます[※2]。結果票にはNILM、ASC-US、LSIL、HSILといった略語が併記されることがありますが[※4]、次に何をすればよいかは判定区分の欄に示されています。

精密検査では、コルポスコープと呼ばれる拡大鏡で子宮頸部を拡大して観察し、病変が疑われる部分の組織を採取して組織診を行います[※4]。ここで初めて、がんなのか、がんになる前の状態なのか、あるいは治療の必要がないのかが判断されます。

大切なのは、通知を受け取ったまま放置しないことです。国立がん研究センターの統計によると、子宮頸がんの罹患数は2023年に10,457例、死亡数は2024年に2,751人でした[※5]。前がん病変の段階で見つかれば、体への負担が小さい対応で済む可能性があります。

子宮頸がん検診についてよくある質問

子宮頸がん検診について、当法人の医療機関でもよくいただく質問にお答えします。

2年に1回の検診で、がんになる前に見つける

子宮頸がん検診で行われるのは、子宮頸部の細胞を1分ほどで採る検査です。この検査では、がんそのものだけでなく、がんになる前の段階で異常を見つけることにつながりますので、症状が出る前にこそ受けておきたい検査です。

進興会の以下のクリニックでは、女性に特化した人間ドック「レディースドック」を提供しており、子宮頸部細胞診・HPV検査を含む検査をお受けいただくことができます。

  • セラヴィ新橋クリニック(東京・新橋)
  • 進興クリニック(東京・大崎)
  • オーバルコート健診クリニック(東京・五反田)
  • ミッドタウンクリニック名駅(名古屋)

2026年7月に開院した立川北口レディス健診館は、医師もスタッフも全員女性が対応する女性専用の健診施設です。またそれ以外のクリニックでも、女性向けのコースやオプションとして婦人科検査メニューをご提供しています。しばらく検診を受けていない方、20歳を過ぎてから一度も受けたことがない方は、ぜひ進興会の各クリニックへご相談ください。

記事監修

森山 紀之

医療法人社団進興会 理事長

1973年千葉大学医学部卒。
元国立がん研究センター がん予防・検診研究センター センター長、東京ミッドタウンクリニック常務理事 兼 健診センター長を経て、現職。

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