メディカルストーリーズ

脳血管疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)は唐突に

#11 頭部MRI・MRA、頸部MRA

脳の病気はある日突然
日本人の死因第1位といえば、みなさんご存じのとおり「がん」(悪性新生物)です。
調査[※1]によると、がんが原因で亡くなる人の割合は死因全体の約27%。2位以下の心疾患(15%)、老衰(8.8%)、脳血管疾患(7.7%)、肺炎(6.9%)に比べると圧倒的な割合です。
がんの予防・早期発見が叫ばれるのもうなずけるデータといえます。

※1:厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の概況」

 

 

図|主な死因の構成割合 令和元年(2019)

出典:厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の概況」

 

その一方、長年死因の上位に入っているにも関わらず、予防・早期発見への関心がいまひとつ低いのが脳血管疾患です。
脳血管疾患とは脳の血管の異常に起因する疾患の総称で、「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」などがその代表です(この3つをまとめて脳卒中といいます)。

 

脳血管疾患が恐ろしいのは、「ある日突然」発症して場合によってはそのまま死に至ることです。 幸い命はつなぎとめたとしても、その後に後遺症が残ったり寝たきりになったりする人は少なくありません。
脳梗塞(脳の血管がつまる)は50代以降で増加しますが、脳出血(脳の血管が破れる)、くも膜下出血(脳の血管の瘤が破裂する)は働き盛りの40代以下のほうが割合的には多く発症する疾患です。
早期発見の重要度はがんに勝るとも劣らないといえるでしょう。

 

 

画像診断を味方につける
脳血管疾患の兆候を早期に発見を目指すには、MRI(Magnetic Resonance Imaging=磁気共鳴画像撮影)、MRA(Magnetic Resonance Angiography=磁気共鳴血管撮影)という医療用装置による検査が存在します。
ともに強力な磁気と電波を利用して脳内を画像化する検査で、これにより脳や血管の詳細な診断が行える可能性があります。
脳梗塞、脳腫瘍などの検出には「頭部MRI」、脳動脈瘤、脳動脈閉塞などの検出には「頭部MRA」、頸動脈の状態を調べる「頸部MRA」は脳卒中の引き金となる動脈硬化の程度を探る検査です。

 

これらの装置が医療現場で使われ始めたのはいまから約40年前。おかげで脳に関する疾患の多くが早期に発見できる環境が整備されつつあります。
ただ残念なことに、この装置を使って定期的に検査をしている人は、がん検診に比べれば圧倒的に少ないのが現状です。
世の中にいくら素晴らしい装置が存在していても、私たち一人ひとりがそれらを使う機会をつくらなければ、脳血管疾患のリスクは40年以上前と同じままです。

 

高血圧、肥満、動脈硬化、糖尿病、脂質異常症、不整脈。これらの条件にあてはまる人の脳血管疾患のリスクは低くありません。
毎年の健康診断にプラスして、精度の高い脳の検査をおすすめいたします。
ふだんから、頭痛、肩こり、頭がなんとなく重いという症状がある人も一度検査を受けておくと安心でしょう。
「ある日突然」を回避できるのは、いつの時代も当人の決断と行動次第。くれぐれも手遅れにならないようにご注意ください。

 

検査可能施設

<東京>

<仙台>

<名古屋>



 

監修

森山 紀之(医療法人社団進興会 理事長)
1973年千葉大学医学部卒。
元国立がん研究センター がん予防・検診研究センター センター長、
東京ミッドタウンクリニック常務理事 兼 健診センター長を経て、現職。



 

イラスト
©koike amiigo

 

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