メディカルストーリーズ

更年期の不調は数値で把握できる

#18 女性ホルモン検査

 

更年期の不調はなぜ起こる?
女性の体の守り神ともいえる女性ホルモン。これは卵胞ホルモンと呼ばれる「エストロゲン」と黄体ホルモンと呼ばれる「プロゲステロン」の2種類に分けられますが、一般に女性ホルモンと表現されるのはエストロゲンのほうです。
女性らしい体をつくる、皮膚や粘膜に潤いを与える、血管や骨を守るなど、エストロゲンは妊娠以外にもさまざまな役割を担うホルモンです。

 

そんなエストロゲンの分泌量が減少するのが閉経前後の更年期。
上がったり下がったりを繰り返しながら少しずつ減少していき、45歳ごろから急激に減少するのがエストロゲン分泌量の特徴です。
分泌量が上下するのは、脳の下垂体から分泌される性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン[FSH])が、エストロゲンの分泌量が一気に減らないよう卵巣に働きかけるためです。エストロゲンの分泌は、FSHのおかげで更年期の急降下を免れているといえます。

 

ところが、その「がんばり」にもしだいに限界が訪れます。加齢により卵巣の働きがにぶくなると、いくら卵巣に刺激を与えてもエストロゲンがスムーズに分泌されない時期がやってきます。
それでもなおFSHは卵巣の都合などお構いなしに分泌され続けます。過剰に分泌されたFSHは、やがて脳内の自律神経中枢に悪影響を及ぼし始めることに。
エストロゲン分泌量の乱高下と同時にFSHの過剰分泌による自律神経の乱れも、更年期におとずれる不調の原因となるのです。

 

 

女性ホルモンは心身のバロメーター
女性ホルモンの乱れや自律神経の乱れは閉経前後の心身にさまざまな不調をもたらします。
ほてり、動悸、胸の締め付け、めまいといった体の不調に加え、イライラや憂鬱など心の不調も誘発します。こうした不調の原因を血中のホルモン数値から正確に調べる検査が「女性ホルモン検査」です。

測定するホルモンは、女性ホルモンのE2(エストロゲン)、P4(プロゲステロン)に加えて、性腺刺激ホルモンであるFSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体形成ホルモン)、卵巣機能に影響する下垂体ホルモンPRL(プロラクチン)の5種類。
これらを見れば、更年期の体の状態だけでなく月経異常、不妊症などさまざまな不調の原因を探ることができます。

 

たとえば、閉経に向けてご自身の体をチェックするなら、周閉経期にはゆらぎがあるため、月経周期やパターンの変化に気づいた後は半年ごとの検査がおすすめです。

 

 

検査可能施設

<東京>

 

監修

吉形 玲美(浜松町ハマサイトクリニック 婦人科医師 医学博士)
東京女子医科大学医学部卒業後、同大学産婦人科学教室入局、准講師を経て、現在非常勤講師に。2010年7月より浜松町ハマサイトクリニックに院長として着任。現在は同院婦人科診療のほか、多施設で女性予防医療研究に従事している。更年期、妊活、生理不順など、ゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネージメントを得意とする。
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、日本女性医学学会専門医ほか。

 

イラスト
©koike amiigo

 

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