前立腺がんの検査、前立腺MRIってどんな検査?

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前立腺がんの疑いを検査するには?
日本人の2人に1人ががんになる時代、男性の中で最も罹患数が多いのが「前立腺がん」です。 ここ20年、罹患者が急増しており、死亡者数も増加傾向にあります[※1]。
前立腺がんの特徴は「進行が遅いこと」。がんの発生後、数年~20年はゆっくりと進行するため、早期に発見できれば完治も十分可能です。

前立腺がんの可能性がある人を見つける検査(スクリーニング検査)には大きく4つの種類があります。一次スクリーニングとしてのPSA検査、二次スクリーニングとしての直腸内触診、経直腸的超音波検査、前立腺MRI検査です。
このうち最も簡便で安価な検査はPSA検査で、血液中のPSA(Prostate Specific Antigen/前立腺特異抗原)の値を測定して年齢ごとの基準値と比較するもので、検査は採血のみで終わります。

直腸内触診も比較的簡易な検査です。肛門から直腸に指を入れ、直腸に接する前立腺に直腸越しに触れてその状態を確認します。ただ、触診による検査は指で触れられる範囲のがんしか分からないため、範囲外のがんは見つけられません。

詳細が分かる前立腺MRI
経直腸的超音波検査は、プローブと呼ばれる棒状の探触子を肛門から直腸に入れ超音波を当てて前立腺内部を画像で確認するものです。通常は白く描出される前立腺も、がんがあると黒い影となって映り、その広がりや浸潤の有無なども分かります。通常は左右対称ですが、がんになると左右非対称になるのも前立腺の特徴です。

上記3つの検査に加え、近年登場した検査が前立腺MRIです。これは脳梗塞、脳腫瘍などの検出に使用される頭部MRIの前立腺版といえ、現在、前立腺の検査において有用な画像診断の一つといわれています(前立腺肥大症の診断にも利用されます)。
前立腺MRIは、がんの疑いだけでなく、その位置や大きさ、悪性度などもある程度分かります。検査時は他のMRI検査と同じようにMRI機器の中で20~30分程度寝ているだけ。痛みを伴わない検査というのも受診者にとってはうれしいメリットでしょう。

ただ残念ながら、前立腺がんの検査は1種類だけでは確かなことが分かりません。複数の検査を組み合わせて精度を上げていくことが、前立腺がんを早期に発見する秘訣です。
年齢や家族歴などから、「もしかして、自分も前立腺がんになるのでは?」と気にされている方、お気軽に各種検査をご検討いただければと思います。なお、進興会の施設では「膀胱・前立腺MRIセット(PSA、超音波検査つき)」のオプション検査として前立腺MRIをご案内しています。

出典
※1 国立がん研究センターがん対策情報センターより

検査可能施設

<東京>

施設名アクセス
立川北口健診館立川駅 徒歩約5分


監修

森山 紀之(医療法人社団進興会 理事長)
1973年千葉大学医学部卒。
元国立がん研究センター がん予防・検診研究センター センター長、
東京ミッドタウンクリニック常務理事 兼 健診センター長を経て、現職。

イラスト
©koike amiigo

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